ゲーテ 詩3
- 作者:ゲーテ ヨハン・ヴォルフガング・フォン
- 発売日: 2015/01/10
- メディア: Kindle版
リーナに
懐かしいリーナよ、この歌の本が
いつかまたそなたの手に入ったら、
ピアノに向かってかけなさい、
過ぐる日そなたとならんで私の向かったピアノに。
まずピアノ早く打ちならして
それからこの本をごらんなさい。
読んではいけません!いつも歌うのです!
どこをあけてもそなたのための歌ばかり。
ああ、白い紙に黒い文字で書かれてみると、
この歌はなんと悲しげに私を見ることだろう。
そなたに歌われてこそ神に御声さながらともなり、
聞く人の心をむしるばかりに打つものを。